学生相手の仕事をしている関係で、友達から聞かれることがある…

「職場でかっこいい男の子との出会いとかないの?」

答えはYesでもあり、Noでもあり。

ウチの窓口を訪れる学生にはいろんなタイプの子がいて、
中には言葉遣いを含めた礼儀がしっかりしてて、
さらにルックスも伴っている、我々スタッフにとっては
まさに一服の清涼剤のような子もいます。
だから、スタッフの一人として出会うという意味ではYes。

じゃあSarahを他のスタッフと区別して会いに来る子が
いるかって言われればNo。
あくまでも3人のスタッフの一人として接するだけ。

…のはずだったんだけど。

先週窓口に来た男の子、すぐ側にいて応対に出ようとした
スタッフには目もくれず、なぜか一番奥の席の私に
真っ直ぐに視線を送ってくるじゃありませんか!

スラッとした長身で、健康そうにほどよく日焼けしてて
整った顔立ちをしてて、どこかで見たような気はするけど
誰だっけ?

「あの、前にお世話になった者ですけど…」

他のスタッフから痛いほどの疑惑の眼差しを受けながら
応対に出たものの、思い出せない私。

「えっと、ごめんなさい、何のお話をしたんでしたっけ?」

話をしてみたら思い出しました。
春休み中に、昼休みの当番で私だけ部屋に残ってる時に
相談に来た子でした。
新学期になったので、あらためて相談に来て、
前に話した人なら一から説明しなくて済むって思ったようで。

結局のところ、いつもどおりの応対をして
「ありがとうございました!」と爽やかに彼は帰っていきました。

が、その後はもう、他の2人のスタッフにからかわれまくり。

「Sarahさん、どんなお世話したんですか?」
…いや、普通にいつもどおりの仕事をしただけですが。

「かっこいい子でしたね… 何か特別なことしてあげたのでは?」
…聞かれたことに答えただけです!

「『おねえさん、彼氏いるんですか』とか?」
…そんなこと聞かれてませんっ!

「私たちのことなんかぜんっぜん眼中にないみたいでしたもんね」
…見覚えのある顔を捜しただけだってば!

「『おねえさんのことが 忘れられません!』て感じでしたねぇ」
…そりゃまあ忘れてはなかったようですけど。

「『僕のこと、覚えてますよね?』って目で訴 えてましたよ」
…すまんのう、覚えてなくて。

「可哀相に、いたいけな男の子の心を弄んで」
…うがーっ!なんもやましいこ とはしとらんっ!

そして大笑いするSarahと愉快な仲間たち。
かっこいい男の子ひとりで、どんだけ話を膨らませるんだか!
ちなみに、私たちが忙しくて疲れているときほど
こういうおバカな話はますます膨らみます。